スリグルン




故郷・モンゴルのことを、日本の人々に伝えたいと、本学の留学生で、馬頭琴奏者の斯日古楞(スリグルン)君が活躍している。
 スリグルン君は、国際文化学部アジア学科日本語コース1年次生。馬頭琴奏者である叔父の影響で、15歳の時から見よう見まねで馬頭琴をはじめた。

 馬頭琴は、モンゴルの遊牧民の間に古くから伝わる二弦からなる擦絃楽器。現在日本の小学2年生の教科書に、馬頭琴という楽器が作られた、はかなくも悲しい少年と白い馬の民話『スーホの白い馬』が紹介されている。その影響もあってか、スリグルン君のもとには関西圏の小学校から多く演奏依頼が寄せられる。3年前の日本語学校在籍当時からこれまでに100校を越える小学校で演奏を行い、時にはコンサートにも出演する。

 3月9日には、天理小学校の2年生約90人を前に、モンゴルでの生活や風習などを写真を見せながら説明し、馬頭琴を演奏した。同校では、以前は、馬頭琴の演奏テープを聞いていたという。
 初めて生で聞く馬頭琴の演奏に小学生たちは、目を輝かせながら熱心に聞き入っていた。演奏後、3人の児童が実際に馬頭琴の演奏を体験した。児童らは演奏会の印象を「すごかった」や「迫力があった」などと述べた。

 スリグルン君は、「(当初は)日本語の勉強にもなり、モンゴルの文化を世界の人にわかってもらいたい」と思い依頼に応えていた。それが、いつしか子供たちの喜ぶ姿を見て幸せだと感じるようになったという。
 「子供たちは本物の馬頭琴を見てみたい、どんな音がするのかを期待している。これからも、もっともっと馬頭琴を演奏し、みんなに喜んでもらいたい」と話している。
天理大学広報(http://www.tenri-u.ac.jp/ja/topics/06031001.html)から引用


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